2015年09月14日

完走報告(きむろみ)

 題詠ブログ2015、初参加でようやく完走と相成りました。2月から紆余曲折の8ヶ月間でした。

 基本、題詠に合わせイチからつくった歌を奏上しましたが、ストックの中からこの歌を使いたいと思った歌は無理をせず過去作を出しています。数えてはいませんが100首のうち、数首くらい。
 呈された題が難しく力技でこなした歌もありました。恐らく私の歌の欠点ともいえるのでしょう。二文字以上の名詞、副詞、カタカナ、オノマトペ……振りかえるとすべてではなかったかと苦笑しています。
012:おろか、017:画面、027:ダウン、039:せっかく、047:四国、060:孔雀、093:わざわざ
 
 初参加の題詠で完走の目的以外特にテーマを決めて取り組むこともなかったのですが、方言で詠うことと判じ物のできる歌をつくったことは自分にとってこれまでになかったチャレンジになりました。
023:柱  赤く塗り帆柱のごと二本立つ。くぐれば犬か狐に出会う。
058:士  先端の反対側はこけし状、木製。武士の食べもの代わり。
047:四国 別府から四国い見ゆる振り向けばきっと泣くけん海だけ見ちょる

 さまざまな角度からの詠い方は、題詠ブログに参加された方々のブログを拝読することで学びました。参加された方々のブログはおそらく総当たりで拝見してると思います。本当に勉強になりました……。その中でもファンになったのが「有櫛水母」/ 有櫛由之氏。ここでこっそり恋心を呟いたりして。
 返す返すも、10年続いたからこそ題詠ブログの層の厚さと読みごたえは参加してあらためて深く感じたことです。

 けれど。たった一度完走の心が折れそうになったことがありました。
 『ご意見をお聞かせください(来年以降の開催について)』6/30付けの五十嵐きよみさまからの記事。
 「来年以降も続けてほしい」に一票投じたあと、「ぽきり」と、本当に耳元で音がしたように歌の根が絶えてしまいました。最初は幼子のように単純に思っていたんです、続けてほしいと。

 「続けてほしい」と願うのは参加するものの勝手。これまで10年を支え継続してきた主催者の、これからあと何年になるか判らない年数を「続けて」で縛るのも参加者。果たしてそれでいいのか。主催者が題詠ブログに割いた10年の時間で出来たことと出来なかったこと、それと、今後題詠ブログを続けたとしたら出来なくなること――主催者のモチベーションを支えられるだけの盛会を、参加者自身がつくれるのか。
 そう考えると、10年の重さがとても重くて。記事に恨みごとひとつも書かない主催者:五十嵐きよみさまの誠実さが、とてもせつなくて。
 あっけなく一票を投じたことが恥ずかしくなりました。

 ともあれ。この秋までには走り切るつもりでいた題詠を走り通し、感想を報告できることを悦びに思っています。拙ブログの完走が主催者の小さくも喜びになりますように、願ってやみません。

 憧れの笹井宏之さんも参加した題詠ブログで私も走れた。嬉しい。ありがたい。
 主催者の五十嵐きよみさま、遅きに失する挨拶ではありますが。
 題詠ブログ2015、開いていただいてありがとうございました。このご縁に感謝申し上げます。
ラベル:短歌
posted by きむろみ at 00:18| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年09月13日

題詠まとめ081〜100

題詠100首のラストラン、20首。
ゆっくりと詠う予定ではありましたが、6月以降ふつりと「つくれない病」が生じ、不穏な空気にもなりました。合間にネットプリントの企画に参加したりなど細々と詠うことを諦めず、ようやくの完走を見ることになりました。さて、少しは人間も歌も成長したや否や。
086は敬愛するオンライン小説家麻生新奈さんの作品タイトル「烏珠闇降下紅花巫女」をお借りしたもの。
091はネットニュースで見かけたニシキヘビ災難のニュースについて。094は中島みゆきの「エレーン」から。
100は願われる流れ星の身になって^^。
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081:付 
取り取りの付箋を貼って読み終える本に極楽鳥が現る
082:佳 
人に土ふたつで「佳い」と読み人のあゆみ始めは星に吸はれる
083:憎 
愛ってば憎々しいの含んだり、跨ってたり、したり、するよね
084:錦 
けんけんぱ、越えてゆくのは手立てでしょう錦帯橋の丸い背に乗り
085:化石 
自意識は化石のように頑なで寂しい人とブランコを漕ぐ 
086:珠 
「烏珠闇降下紅花巫女」てふ読みものの美しき
(「ヌバタマノヤミヲオリユクベニノハナミコ」てふよみもののうつくしき)  
087:当 
私から剥ぎ取るものに当然のごとく私が含まれること
088:炭 
燃えさしの炭で描けばどの山も太郎眠らす冬の尾根なり
089:マーク 
あざやかな若葉マークがこちら向きこと問う本のかたちしている
090:山 
合はせ着てまた分かれ行く袖だにも背縫ひの山の知らずとも越ゆ
091:略 
「ニシキヘビ、ヤマアラシを飲み込んで死ぬ」略せられしかヤマアラシの死
092:徴 
きっと死ぬ徴をひとつ得て昼の診察室を晴れ晴れと出づ
093:わざわざ 
歌うのだざわざわざわと七月の瑞穂の海が 耳たぶ光れ
094:腹 
吸って吐くただそれすらも苦しげに蛇腹楽器は「エレーン」うたう
095:申 
万有に働くと云う引力は申し分なく恋を裏切る
096:賢 
臆病を取り柄と決めて五年(いつとせ)を賢く生きるはずの迂愚なり
097:騙 
騙された怒りもて剥く烏賊二杯シンクに落ちる余熱の蒼く
098:独 
まだ知らぬ独りになれる場所があり知らぬ誰かが訪ねてたりする
099:聴 
さようなら聴こえる人に手を振れば遠くのきみに届くおはよう
100:願 
「いつまでも願いかないませんよう」と流れる星は願うのでした
ラベル:短歌
posted by きむろみ at 23:55| 題詠まとめ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ネプリつくりました。

……と、これもすっかり時期を逸してしまいましたが今夏、ネットプリントに初挑戦しました。

ネット歌会うたの日が主催したネプリまつりに寄せたものです。
目指した折本は今回諦めてw、シンプルにA4サイズの縦書き、Wordづくりで17首を載せました。ああ、ちゃんと前準備して折本の勉強しとくんだった。
イラストは自前が好きなこともあってポピーの花をさくさくと描きました。タイトルは、むう、朴訥と笑われそうですが「ごはん一膳」。身の丈ほどの歌しか詠えませんので、それなりに侘びしい暮らしぶりを(笑)
短歌一武道会にも出した「川の字のどこに眠るかたしかめて 生者のほとりいまだしずかに」も載せましたよー……って、過去形ですが。すみません。

ブログで宣伝しなかったのは生業が忙しかったのもありますが、肝心のネプリで字足らずという間抜けをやってしまったこともあり。あまりにイージーミスでショックだったー。
popy.png

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ラベル:短歌
posted by きむろみ at 23:32| 企画もの | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

100:願(きむろみ)

「いつまでも願いかないませんよう」と流れる星は願うのでした
ラベル:短歌
posted by きむろみ at 16:57| 題詠 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年09月08日

099:聴(きむろみ)

さようなら聴こえる人に手を振れば遠くのきみに届くおはよう
ラベル:短歌
posted by きむろみ at 12:17| 題詠 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

098:独(きむろみ)

まだ知らぬ独りになれる場所があり知らぬ誰かが訪ねてたりする
ラベル:短歌
posted by きむろみ at 12:02| 題詠 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

097:騙(きむろみ)

騙された怒りもて剥く烏賊二杯シンクに落ちる余熱の蒼く
ラベル:短歌
posted by きむろみ at 10:57| 題詠 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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